2015年01月12日

ワンピースケースの開け方


かなり遅くなってしまいましたが
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

また、コメントを入れていただいた皆様ありがとうございます。
大変遅くなってしまいましたことをご容赦ください。


さて2015年一発目は
ワンピースケースを開けちゃいましょうと言う企画にしました。
年末に自分のお気に入りをメンテナンスしたついでと言う噂も・・・

ネットで調べてみると結構このあたりのノウハウって残っていなくて
誰だったか個人の時計ブログで、ベルジョンかなんかの
グラスリムーバーを利用した解説が一個あったくらいに記憶してる。
こういった情報って非常にありがたいよね。
んじゃーオールドセイコーいってみましょう。


※ただし、ド素人のやり方なのでやるなら自己責任でやってね
 大事な時計とか壊しても知りません




今回ワンピースケースを開けたのは
キングセイコー(king seiko)KS 5621-7000

今回のksはプラ風防のワンピースケース
ガラス風防のワンピースケースにはワンピースケースオープナーは必要ない。
ブレスレット(革ベルト)は外して作業を始めよう。
ちなみにこの時計ラグ幅19mmと言う妙なサイズ。
まージェランチャとかには19mm無垢ブレスもあるんでよいかな?

準備するもの
・時計 ベルトは外しておいた方がやりやすい
・コジアケ
SEIKOワンピースケースオープナーS-14
・ピンセットとかバネ棒外しとか
 ※オシドリ押したり、スナップリングずらしたり
  するのに使う
・ゴム手袋、ダストブロワ―とか

最初.JPG





最初2.jpg







1.まずベゼルをコジアケで外す
  キングセイコーならコジアケを当てるための
  (ベゼルにちょっとえぐれた)切欠き部分があるのでそこから開ける
  グリグリやるとケースが傷つくので、私の場合はゆっくり力をかけていく

1-1.JPG





ちゃんとベゼルが外れた
1-2.JPG





2.ベゼルをはずしたら
  → ワンピースケースオープナー(黒いやつ)に風防に合った
  銀色のアタッチメントを取り付ける。
  → 利用するアタッチメントのサイズ記載面が画像の様に
  オープナーとフラットになるように。

2-1.JPG






3.風防をはずす
  オープナーを風防にあてがい時計が落ちない程度に軽く絞る
  そこから2メモリほどさらに絞る
  時計をオープナーからはがすように取ると風防が外れる

3-1.JPG





3-2.JPG





3-3.JPG





3-4.JPG





4.ついでに機械も取り出しちゃいます
  赤丸部分がオシドリ(耳みたいに少しはみ出してるやつ)
  赤線部分がスナップリング(ムーブを固定している)
  → オシドリをピンセットなどで上から押しながらりゅうずを引き抜く
  → さらにスナップリングをピンセットなどで反時計回りにずらす
  → 文字板側から機械(文字板ごと)取り出す
 ※先に外部緩急のネジを外しておいた方が取り出しやすいかも

4-1.JPG




4-2.JPG





4-3.jpg

ローター受けに機械番号が刻印されている
56系の機械って装飾はないけど綺麗じゃないですか?
部品点数80そこそこで(亀戸の手巻きノンデイトのクロノスが部品数80位)
バラしやすく組みやすい(らしい)。
簡単にクロノメーターをパスできる精度を持ち
さらにムーブメントも美しい。
装飾が施された工芸品とか美術品とかのベクトルではなく
工業製品としての無駄のないバランスのとれた美しさと言えばよいだろうか?
ちなみに同じ自動巻き8振動の亀戸52系は100個超のパーツで
構成されているから、諏訪が「合理的」と言われるのもわかる気がするなー。
そしてそれだけに揺動レバーの弱点は痛すぎる。






4-4.JPG

りゅうずパイプまわりは結構汚れてる・・・





5.外部緩急
  キングセイコーワンピースケースにある
  外部緩急装置だけど(画像赤丸部分)

  これの中に外部緩急のネジがあって
  画像のネジを回しても調整はでない。
  画像のネジを外して、中にさらに小さいネジがあるので
  そこで調整できる。パッキンもついているので
  古いのは取り替えたほうがいいかも

5.JPG

これ56系ではキングセイコーだけしか搭載されていなくて
同系のロードマチックにもグランドセイコーにもない機構。
ってか56グランドセイコーにはワンピースケース自体がない。

おそらく、ワンピースケースでリリースしようとした
56キングセイコーは基本的に公認クロノメーター
しようとしたのではなかろうか?

外部緩急で完成した時計の外からの調整を容易にして
精度の調整を追い込む。・・・
まークロノメーターの公認試験は「ムーブ本体だけ」だったと思うが
精度にこだわる当時のセイコーが実使用での精度を求めたと
考えてもおかしくはない。

グランドセイコーGS規格
キングセイコー公認クロノ
ロードマチックは6振動に落として
それぞれ差別化を図る・・・
そうすると、KSのみに外部緩急があることと、内部メカの機械番号の
刻印の説明が付く気がするんだよなー。

ちなみにこの外部緩急のネジパッキンがいっちゃってる事が多い。
ワンピースケースでもココから水分が入る事もあるんだろうなー。
ローターが錆びてるワンピースの56系を何度か目撃している。
当初ワンピースでリリースしていたKSでも73年くらいからは
スクリューバックに切り替わったモデルもあるからワンピースケースに
メンテナンス性能を落としてまで求める程の防水性能がなかったんだろう。



6.今度は風防取り付け
  → 風防をセッティング台に置く
    ムーブメントはケーシングして、りゅうずをオシドリをおしながら戻す。
    スナップリングをムーブ固定位置に戻しておくのを忘れずに。
    ちゃんと100均のでいいからダストブロワーみたいので
    文字板上のほこりなどをきれいにしておこう。
6-1.JPG





  → オープナーを風防にあてがい落ちない程度に軽く絞る
     風防は取り付け時が一番破壊しやすいから注意!!
6-2.JPG





  → 時計にセットして2メモリほどオープナーを絞り風防を上から押し込む
6-3.JPG

  
取り付け完了。簡単に見えるかもしれないが
風防は取り付けが取り外しの100倍くらい難しいと思う。

セイコーのベゼルは風防挿入機のような圧力かけられるものがないと
取り付けられないんじゃないかなー。
やっぱり面倒だなーワンピースケース










posted by たいぞう at 08:33 | Comment(5) | 修理など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
1年ほど前の記事に書き込んでしまい申し訳ありません。
私もワンピース構造の56系のキングセイコーを持っております。
風防内のゴミが気になり、意を決してベゼルと風防を外したところまではよかったのですが、貴方の記事の通り、風防及びベゼルをはめることが出来なくなってしまいました。
やはり専用工具が必要でしょうか。もし簡易的にベゼルをはめ込む方法がありましたらご教授頂けましたら幸いです。
以上、よろしくお願いいたします。
Posted by みんた at 2016年01月03日 11:10
お騒がせしてしまい大変申し訳あません。ひとまず自己完結しました。当て布+バイスプライヤー2個で何とかなりました。但し、やはり素人の横好きレベルで機械式腕時計の分解に手を出すのは、かなり危険なことを再認識しました。
Posted by みんた at 2016年01月03日 16:13
みんたさま

コメントありがとうございます。
解決という事でまずはよかったです。
文面からですがご自身でベゼルを外して・・・と言うことですので、工具を用意されてもいいかもしれませんね。個人的な意見ですが外装いじれると結構楽しいですよ。

ちなみに古い記事へのコメントでも左側に出てくるので大丈夫です。
Posted by たいぞう at 2016年01月04日 19:58
同じKS56の白ダイヤルを持っています。参考になりました。
ところで、もしプラ風防をサファイヤに交換した場合、次に開けるときはどうすればいいのでしょうか?気になりました。プラスティックは力を加えれば形を変えますが、サファイヤは一度はまるともう抜けませんよね?
よくサファイヤに風防を変えている人がいますが、どう対応しているのかもし分かれば教えてください。
Posted by ninja300 at 2016年11月07日 16:19
ninja300さん

コメント遅くなりすみません。
キングセイコー5621-7000に関しては構造的に断面がコの字になっていないと装着できません。サイズは30.0oと汎用でも見つかりそうですが。

5625(6)-7000の典型的キングなら平サファイアへの変更は簡単(私の記事の交換方法でOK)ですので。文字板を移植もアリかなと思われます(ガッチャになるので自己責任でお願いします)。
Posted by たいぞう at 2016年11月13日 17:36
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