■KS HI-BEAT 4502-7000
有名な10振動・手巻きの45系ムーブメントを
搭載したキングセイコー。
ハイクラスのムーブメント搭載の上
外装レベルがKSの中で突出している。
個人的には45GSの8000系よりもグレードが上に感じる。
風防はガラスのため、これならサファイアクリスタルに
乗せ換えも可能だと言う点も私にはプラス。
■しかし、弱点がある
かつて国産機械式時計の最高精度に挑戦した
10振動で手巻きの第二精工舎の作品は
強く切れやすいゼンマイが切れることで
香箱など周辺部品を破壊することは有名。
56系の日送り揺動レバーに比肩するオールドのアキレス腱だ。
これは行きつけの時計屋で2番車、3番車が摩耗
裏押さえが破損で不動だったものを直してもらった。
幸いゼンマイ爆弾は爆発していなかった。
しかし、摩耗したパーツの金属粉で歯車が動かなかったらしい。
オーバーホールは諭吉さん一人でおつりが出た。
現行スイス製ならいくらかかっただろう?
財布にやさしいのもオールドの良いところだ。
それはさておき
過去に56系も多分20コ前後修理してもらったが
一度も言われたことのない歯車の摩耗・・・
10振動はオールドセイコーでも61GS、45系、5740C(LM36)等
とあるがやはりメンテには気を使いたい。
別に45系を貶めるつもりはない。
弱点から目を背けてはいけない。
使い続ける限り必ず摩耗はしていく。
愛用品を大事にするなら、ドナー保有とメンテが大事なのだ。
■再評価
実はこのKS45-7000系(7010は除外)に比べ
45KSのクロノ(8010)は外装面で数段格下だ。
国産の公認クロノメーターに惹かれて
最初に私が手に入れたのがそちらだったので45系の評価を誤った。
45-7000系(7010は除外)は
45GSを超える第二精工舎の傑作だと断言してよい。
まーこの辺は好みの問題でもあるが。
最近、45KSクロノメーターを入手しました。
ゼンマイ切れにより部品が破損した場合、
自前ドナーの持ち込みなしでの修理は、
将来的に難しいのでしょうか?
セイコーは45に限らず、過去の部品を保有していません。ごくごく一部の部品については再生産したことはあるようですが。正規のメンテがあてになりません。
町の時計屋に関しては、部品を持っている持っていないはその店によるとしか言えません。
オールドに関しては、このようなことからドナーを持っておいたほうが良いと個人的には考えています。
ゼンマイが切れたときに壊れやすい45系の香箱(ゼンマイのケース)は、時計修理店や材料屋(部品屋)の要請で数年前に再販されています。同様に壊れやすい56系の揺動レバー(日付送りの部品)も再販されました。
まだ在庫を抱えている時計修理店もあるかもしれませんし、要望が多ければまた再販する可能性もあると思います。
コメントありがとうございます。
香箱が逝ってしまえば2番車以降にも影響があるように思えます。
先日45系をOHに出した際に摩耗粉で不動になっていたと時計屋に言われましたし、明示的な弱点以外にも対応できるようにしています。
心配し過ぎでしょうか。
ただ、45ゼンマイ、56日送りとも私が使用しているなかで壊れたことは未だにないことを付け加えておきます。
最近オールドセイコーに興味を持ちまして色々読んでいましたらこちらに辿り着いた者です。
再評価の点で45-7010だけが除外されているのは何故なのでしょうか?もしよろしければ教えていただけませんでしょうか?よろしくお願いします。
かなり遅くなりましたが
かなり前の個人の意見なので
おそらく いわゆるKSど真ん中の意匠では
なかったから という理由だと思います。