seiko presage sarx019の分解
今回の実験材料はセイコーのプレザージュSARX019。
ホーロー文字板で有名なモデルの一つだ。
ホーローは「琺瑯」と漢字で書くようだ。
私の周囲では、琺瑯自体をあまり身近に感じない。
シリーズ名のプレザージュだけど
これもあちこちでセイコープレサージュと誤記されており
いっそのこと読み方を変えてしまったほうがいいのではないか
とさえ思えてくる。
ムーブメントはアルピニストと同じ安定の6R15。
あまり現行(と言ってもこのSARX019は
すでにディスコンで後継機はSARX049)の
モデルを購入することはないのだけど
久しぶりに買ってみたくなった。
このモデルは文字板のバランスがすごくいいと思う。
他のモデルはごちゃごちゃしていたり、余白が多すぎたり。
光が当たらないと、黒っぽく見える針・インデックス。
刺股みたいな秒針のカウンターは好みがわかれるか?
プレザージュSARX019のガラスはカーブサファイア。
凸レンズタイプだが、気持ち盛り上がっている程度。
オールドセイコーのプラ風防のような雰囲気とは
全然違うから、同じノリだろうと実物見ないで買うと
イメージの違いに驚くだろう。
早速裏ブタを外してしまった。
テンワが非常に小さい。
6Rに姿勢差が大きいように思われるのはこれが一因か?
時計のサイズが大きいため、機械の外周には
金属スペーサーが機止めネジで押さえられている。
オメガのCAL.564とかと同じ方式だ。
7S系の改良版ということで
このオ6R15もオシドリは全く同じ位置・形状。
ちなみに画像ではローターで隠れてしまっている。
SARX019の売りである琺瑯文字板。
バラしたのはこれを生で見たかったから。
セイコーの公式画像では全く良さが伝わらないが
独特の艶があって非常に美しい。
琺瑯は文字板の素材として抜群に相性がいいようだ。
光の当たり具合によって、表情が全く違ってくる。
外周部を見るとわかるがステンレスのケースに
押さえつけられて若干削れている。
インデックスやセイコーロゴはプリントだし
決して永遠に劣化しないわけではない。
この青い針ってどんなもんか?
青い針はオモテが着色されているタイプ。
裏面は塗装なしだ。
画像では、なんか安っぽいと私は感じたが
実際購入して手元で見てみると案外良い青だった。
青焼き針に近づいているのではないか?
ちなみに、光が当たると水色に近い色になる。
SARX019の売りは、やはり琺瑯文字板。
それもPRESAGEシリーズの中でも非常に
デザインバランスが良く美しいと思う。
それ以外は、ほかの6Rシリーズと大差ないかもしれないが
時計の顔である、文字板にデザインの重点がおかれており
琺瑯文字板目当てで買っても満足できるだろう。
ちなみに径40o×厚13oは結構なボリュームだ。
シンプルなローマンインデックスだけに
欲を言えば、文字板外周のメモリを
もう少しシンプルにしてほしかった。
だが十分かっこいい。
個人的には漆の黒の同様のローマンのほうが好みだが
場面を問わずに使用できるスタンダードなモデルは
このSARX019だろう。
非常に良い。サイズが合えば。